Staff BLOG

ロッドメーカー天龍(テンリュウ)のブログです。新商品紹介や釣具開発の裏話、釣りコラムなどロッドの特徴を綴っています。

ブリゲイド フリップ開発秘話

 

 

 

このシリーズを企画したのは、


2017年のフィッシングショーが終わった辺りだったと思う。


以前からエギングロッドって色んな遊び方が出来るなと感じており、


いっそのこと他にも使えるロッドを作ってみては?と思い付いた。


実際にフィールドに立っていると、


エギにバイトしてきたロックフィッシュであったり、


沖の青物ナブラに遭遇する事も経験する方も居るはず。


エギングだけに特化したロッドだと、


ガイドのサイズが小さかったりして太いリーダーを使えなかったり、


もし魚が掛かってもファイトするにはパワー不足だったり…。


そんな事を一気に解決出来るロッドに仕上げてしまおう!ってのが、


今作の『ブリゲイド フリップシリーズになった訳だ。

 


ブリゲイドTRコンセプトショアBTS)をベースに開発を進め、


マグナフレックス製法を今回も活用することによって、


ソフトで繊細なティップに仕上げる共に、バットパワーを上げて


エギングに特化したモデルから他魚種への応用が出来る様してみた。


バットパワーを上げるには、TENRYUのお家芸にもなった


C・N・Tを活用して軽量のままネバリをアップさせている。

 

 


ちょうど同時期に進行させていたのが、


ライトゲームロッドとして高評価を得ているルナキアだった。


フィールドやターゲットによってはリンクする部分も多く、


使い方などを応用するとルナキアを補完する事も出来る。


ならば、グリップデザインを同じにして使用感の誤差を少なくし、


ゲーム展開を緻密で奥深い内容に出来ることを狙ってみた。


例えば、ルナキアには無いロングレングスを活用して、


キャロライナリグを遠投をして沖を探ってみたり、


重たいルアーやリグを使ってのゲームにも応用できる。


しかも、エギを忍ばせておけばイカも狙えちゃうのだ。

 

 


BTSをベースとしているので『ショア ティップラン』も可能にしている。


前述のマグナフレックス製法を使っているので、ソフトなティップが


テンションフォール中の微細な変化をティップで捉える事が出来る。


マニアックな使い方ではあるが、横の動きに反応する個体には


とんでもなく効く釣り方なので試してみる価値は高い。


ショアティップランについては、改めて紹介していきたい。

 

 


今作はバーサタイルロッドであり、凄くマニアックに仕上げてみた。


使い方次第で、幾通りもの遊び方が出来るロッドになっており、


スペック内での使用方法は無限に有ると思えている。


ユーティリティ・エギングロッドの面白さを体感して頂きたい。


Staff Funaki

 

 

 

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ルナキア LK752S−MMHT 開発秘話

 

 

Lunakia LK752S-MMHT    7'5"(ft)  2pcs Lure(MAX10g)  Line(MAX7.0lb , PE0.5)

 


『パワー重視フィネスモデル』


ウィードが生い茂ったエリアでのライトリグ、キャロやフロートリグの遠投、


小型プラグ類全般に対応し繊細さと力強さを併せ持った機種である。


だが、ここまで開発時間を要し、発売時期を延期させる事になるとは思いもしなかった。


今回は、コンセプトの確立と開発の経緯を紹介していきたい。

 


参考タックルバランス


・リール:D社#2500-LT2500、S社#2500-C3000

 


・ジグヘッド単体(1.5-3g):モノフィラ(2-5lb) PE(0.3-0.5号)、リーダー(フロロ4-8lb)


・キャロ&フロートリグ(〜10g):PE(0.5号)、リーダー(フロロ6-8lb)


・プラグ(〜10g):モノフィラ(3-5lb) PE(0.4-0.5号)、リーダー(フロロ4-8lb)

 

 

 


メバルロッドからのスタート


水面まで生い茂った藻のエッジをスレスレに通すと、


良型のメバルがヒットする場所があった。


プラグ類やジグヘッド単体を使い、リトリーブ中心の誘いで探り、


バイトと同時にカバーから引きはがすファイトが必要で、


それまではルナキア・マグナムがその役を担っていた。


釣法は進化し、キャロライナリグやメタルバイブなど、


縦方向へのロッドワークも迫られる様になってくる。


常にテンションを受けてアタリを取るのと、


張らず緩めずのテンションでアタリを捉えるにはロッドの性質が変わり、


一般的にメバルロッドとはテンションを常に感じる様に、


ロッド全体がしなやかなアクションの物が多い。


しかし、柔らかいだけでは縦方向へアクションを加えようとすると、


ロッドが負荷を吸収してしまい誘いが掛け難くなってしまう。


ローテンションでバイトを捉えるには、ルナキア・ソニックが適していた。

 

 


矛盾への挑戦


そこでルナキア・マグナムのネバリ強さと、


ルナキア・ソニックの繊細さを併せ持ったモデルを作ってみようと考えた。


ネバリを強くすれば繊細さは薄れ、繊細さを求めるとパワーは落ちる。


この矛盾はどんなロッドでも同じで、自分達が納得できる範囲を設定し、


そこまで近づけていく地道な作業が必要で、決して近道なんか無い。


初めにマグナム LKM78Mをベースとして、サンプル作成に取り掛かっている。


最初の時点では、ステディリトリーブだけなら使えるロッドだったが、


根本的に張りが足らず、キャロ等の使い難さに欠けたアクションであった。


張りを高める為に高弾性化を行い目標値まで近づけて行ったが、


テスターの蔵野氏からは何度もの作り直し要請を頂いていた。


 ・マグナムの曲がりも欲しいけど、絶対的なパワーと操作性が欲しい。


 ・キャロ、プラグも使える様にして欲しい。


 ・レギュラーテーパーではなく、もう少しファースト寄りとしたい。

 

 


発売時期の延期


LK822S-HTと同じく、他の完成している機種に比べ納得の行くレベルではなかった。


自分達が欲しかったロッドは最初に書いた通り、


『ライトリグ、キャロやフロートリグ、小型プラグ類全般に対応した機種』であり、


ネバリと繊細さを併せ持ったモデルである事にこだわっている。


地道に試作を重ね、やっと納得出来るモデルに仕上げるには2年以上が必要だった。


ブランクはチューブラ構造にこだわり、マグナフレックス製法で成形している。


(機種名の最後に入っているTはチューブラの意味)


バットにC・N・Tが入ったことでマグナム譲りのネバリも相まって、


このクラスでは相当強い部類のパワーを持たせることが出来たことで、


Mクラスの使用感でMHクラスのバットパワーとなり表記もMMHとした。


ガイド形状はKタイプを採用し、PEラインを主体に使え、


状況次第でモノフィラ(3-5lb)も扱い易いサイズも狙った。

 

 


最後の落とし穴


短いレングスのモデルと同じ様に、量産化が図れる限界に近い軽量化を狙っていたが、


軽くし過ぎた故に持ち重り感が悪く、モーメントの改善が必要とされた。


アクション(調子)は申し分ない域に達していたが、


リールをセットして手に持った際に縦に捌く操作をすると、


フロントヘビー(ティップが重く感じる)のバランスとなってしまっていた。


グリップサイズの変更と位置の微調整、ガイド位置の変更など、


胃がキリキリと鳴くような調整を繰り返していくと、


持ち重り感は解消され気持ちの良い振り心地を手に入れられた。

 

 


マグナム×ソニック


ルナキア・マグナムをベースに始まったロッドは、ソニックの要素も加えていき、


両方の良さを併せ持ったモデルに仕上げられたと思う。


1g以下のスーパーライトリグ等をカバーする事は不可能だが、


上記の参考タックルバランスでも書いたタックルにはベストと感じている。


他の機種とも使い分け、システムの構築には必須のモデルともなった。


ライトゲームの攻めの一手として、ぜひ一考頂きたい。


Staff Funaki

 

 

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ルナキアLK6102S−MLT開発秘話

 

 

Lunakia LK6102S-MLT    6'10"(ft)  2pcs Lure(MAX5g)  Line(MAX4.0lb , PE0.4)

 


『リアクション特化型モデル』


リアクションの釣りが活きてくるデイゲームでは、ワインドやメタルジグが効果的だ。


ターゲットを反射的に口を使わせてしまう事を狙い、


リアクションの釣りに特化した専用モデルとして昇華させたのが今モデルである。


また、MLクラスのパワーを利用して、他のジグヘッド単体向けのモデルと使い分け、


少し重めのリグにも対応出来るように設定もしている。


今回は、このモデルが生まれた背景を紹介していこう。

 

 


参考タックルバランス


・リール:170g以下


・ワインド(ジグヘッド 1.5-4.5g) : PEライン(0.2-0.4号)


・スプリットショット(1-5g) : PEライン(0.3-0.4号) or モノフィラ(1-3lb)


・プラグ&ジグ(〜5g) :  PEライン(0.3-0.4号) or モノフィラ(1-3lb)

 

 

 


特化型の要望


一般的にスーパーライトゲームは陽が落ちてから夜間での釣りが主体ではあるが、


ワインドやメタルジグなどを使いトゥイッチ&ジャークが日中でも効果的なのが


解明されてきた事で、デイゲームでのタックルも欲しくなってきた。


既に2機種(LK582S-LSLK632S-LMLS)にてジグヘッド単体向けが


試案として挙がっており、これらよりも少し強めのモデルも必要と言われていた。


そこでベースとして考えたのが、ルナキア・ソニックLKS610MLであった。

 

 


旧作からの進化


ソニック LKS610MLは、チューブラで成形されたブランクで、


適度な張りと軽量リグの操作性を併せ持ったモデルであった。


チューブラの特性は、ティップの反発(戻る速さ)がソリッドに比べて強く、


トゥイッチやジャーク等で意識的にラインスラックを出すことに向いている。


そういった面でデイゲームに必要な要素にむいており、


このモデルを最新の技術でブラッシュアップしてみようと考えてみた。

 

 


  試作  


想定しているリグは、1〜2gのワインド、


3g程のメタルジグやメタルバイブとミノー等のプラグ類だ。


試作ロッドを作成し、テスター蔵野氏とテストを繰り返していく。


初回サンプルからのレポートは下記の通りだ。

 


『ワインドモデルとして1.5〜2g前後のウェイトは使い易い。


 アクションとワインドを跳ね上げさせる際のベリーのパワーは有る。


 曲がった時(魚を掛けた時)の突っ込みに対応する追従がもう少し欲しい。』

 


こういったレポートから、シャープ感を残したまま


荷重を掛けた際にフレキシブルに曲がるアクションを求めて行く。


何度かの試作を重ね、ある程度まで煮詰まって来ていた。


ガイドは、PEラインの使用も考えてKタイプのフレームを採用し、


極細のPEラインを使っても絡み難いセッティングとしている。


もちろん状況によっては、ミノーやペンシルベイト等も使うので、


プラグ類との相性を考えるとモノフィラ(単糸)にも対応するセッティングだ。

 

 

特化&汎用


デイゲームでは、PEラインを使ってワインドやメタルジグ等に相性が高く、


メッキやカマス等を狙ってミノープラグでも面白い。


ナイトゲームだと、少し潮流の早いエリアや風が強い際に、


少し重めのジグヘッド単体(1.5g〜4.5g)を使う事にも長けている。


他にも、小型クランクベイトを使ったハゼ狙い(ハゼクラ)など、


アングラーの使い方次第で色々と楽しめるモデルだ。


弊社HPで行っている写真投稿で届いている内容を見ると、


想定以上の釣果を上げている方も多く、まだまだ未知数のロッドかもしれない。


このロッドの持つポテンシャルを、ユーザーの手で引き出してみて欲しい。

 


Staff Funaki

 

 

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ルナキア LK632S−LMLS 開発秘話

 

 

Lunakia LK632S-LMLS    6'3"(ft)  2pcs Lure(MAX3g)  Line(MAX3.0lb , PE0.3)

 

 

 

『掛け重視のフィネスモデル』


アジングやメバリングなどスーパーライトゲームにおいて、


ジグヘッド単体のリグ(後述ジグ単)はスタンダードとなっている。


そのジグ単を使用しての『早掛け』にこだわって作ったのがLK632S-LMLSだ。

 


参考タックルバランス


・リール:170g以下


・ジグヘッド単体(1-3g):モノフィラ(1-3lb)、リーダー(フロロ2-3lb)


・スプリットショット(1-3g):モノフィラ(1-3lb)、リーダー(フロロ3-5lb)

 

 


コンセプトを固める


テスターの蔵野氏と次期モデル(現在のルナキア)の話を進めていた時のこと。


いろんな案が飛び出してくるけど、とりあえず『基本となる機種』が必要と思えた。


ジグヘッド単体での使用は、リーリング中心の操作からロッドワーク中心の使い方が重視されてきていた。


ルナキア・ソニックでも、LKS610MLといったモデルを追加したのも、


ロッドワーク中心の使い方に対応する為ではあったが、時代は更に先の次元での要求が高まっていた。


一昔前とは違い、アタリを捉え積極的にフッキングを入れて


掛けていくスタイルが定番となり、ロッドは繊細で張りが強いのが当たり前となったが、


どうしても掛けることを重視し過ぎるとロッド全体が硬くなりすぎてしまう。


ロッドをスイーピングして常にラインを張った状態を作らないと


潮流の変化や本命のアタリも取り辛く、熟練者向きのロッドになりがちであった。


そこで私達が出した答えは、


誰でも扱い易く『掛ける』事が楽しくなるロッドにしてみようと考えてみた。


ルアーウェイトは、使用頻度の高い1〜1.5gのジグヘッドを操作し易い範囲に設定し、


長さは操作性を重視して6'〜6'5"(ft)辺りを見込み、


実釣テストを行いながらスペックを絞り込んで行く事とした。

 


試作スタート


テスターの蔵野氏からの要望で、先ずはソリッドティップのモデルから試作が始まっていく。


ソニックのLKS610MLをベースとして、長さとアクションを調整したロッドを作ってみた。


最初のレポートでは、目的のルアーウェイトは扱い易いとの事だったが、


ダルさが目立ちフッキングレスポンスが低いとの事だった。


もう少し張りを持たせた機種を作ってもみたが、次も厳しい結果を突き付けられる事になる。


潮流の変化を捉えるにはソフトなティップが必要不可欠で、ソリッドティップの良さは感じていたが、


チューブラ(中空構造のブランク)に比べ、


比重が高いソリッドは弾性率を高めてもソリッド自体の重さでティップにダルさを感じさせてしまう。

 


チューブラティップの限界


試しにマグナフレックス製法で、全てチューブラのアクションのタイプも試作している。


適度な張りが表現でき、感度とフッキングレスポンスは高まったが、使用方法を誤ると簡単に折れてしまった。


原因はソリッドに近づけるために、極限まで細く加工したチューブラでは、


フッキングやファイト時にロッド角度を付け過ぎると負荷に耐えきれないからだ。


これでは誰にでも扱い易いロッドとは言えない。


ティップ部はソリッドと決め、ソリッド部の長さや弾性率、


穂持ちと呼ばれるソリッドを繋ぐ位置の弾性など、あらゆる角度から試していく事にした。

 


テーパーの重要性


LK582S-LSとの比較を見て欲しい。

 


ブランク(バット部)の太さが、明らかに太いのが見てとれる。


これは『掛け』に特化させるため、ティップとの角度(テーパー)を大きくしてロッド全体に張りを出させる為だ。


昔のロッドは、今ほど高弾性の素材が無く、


ティップとバットとのテーパーを大きくして調子(アクション)を出していた。


昨今は高弾性素材を取り入れる事で、細身であっても先調子(ファーストアクション)を表現出来る様になったが、


最初のレポートに有った通りダルさを解消するには、昔ながらのテーパー設計が理にかなっていたのだ。

 


最後に出した答え


テストを繰り返し、最終的に行き着いた答えは下記の通り。


‥度な柔らかさと感度を備えたショート・カーボンソリッドティップ。


◆愾甞櫃院戮魏椎修砲掘▲瀬襪気鯤Э,靴慎泪董璽僉疾澤廖


I蕾戮鳳じて曲がり込む可変アクション。


これが現状で考えられる『掛け重視のフィネスモデル』の答えだ。


新型ルナキアの中核を担うモデルでもあり、ジグヘッド単体で『掛け』を重視するのであれば、


とりあえずLK632S-LMLSを選んで頂くと良いだろう。


Staff Funaki
 

 

 

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ルナキア LK582S−LS 開発秘話

 

 

Lunakia LK582S-LS    5'8"(ft)  2pcs Lure(MAX2g)  Line(MAX2.5lb , PE0.3)

 

 

 『超フィネスリグ向けショートモデル』 


初めに伝えておかなければならないのは、このモデルはフィネスに特化しているため、


初めてライトゲームを始める方には少し優しくないロッドかもしれない。


基本の1本を求めるなら、ルナキアLK632S-LMLSの方が応用力に優れており、


ベースとなるロッドと一緒に使い状況にアジャストして使うと効果的なロッドだ。


想定していたのは、2gを上限とした超軽量のリグの操作性を高めたロッドで、


水深は10m以内で0.6〜1.2g程のリグを気持ちよく扱え、


ルアーを操作する際は超ファーストに感じ、魚をフッキングさせると


徐々にバットに荷重が移行していく可変アクションに仕上げている。


テスト時のリールは、D社1000番クラス(自重170g)を使用していたとのこと。

 

 


参考タックルバランス

 

・リール:160g以下


・ジグヘッド単体(1g以下):モノフィラ(1-3lb)、リーダー(フロロ3-5lb)


・スプリットショットリグ(〜2g):モノフィラ(1-3lb)、リーダー(フロロ3-5lb)

 

 

 

 

 テスターからの要望 


フィールドテスターの蔵野氏からの希望では、


繊細かつ曲がりを楽しんで掛けにいけるロッドが欲しいと言われていた。


アジングを例にして挙げると、彼がメーンフィールドとしている北陸エリアでは、


ベストシーズン中であっても水温の低下で一時的に活性が下がり、


『居食い』と表現されるついばむ様な小さなアタリしか出ない事があるそうだ。


そうした状況では、今までの掛ける事だけに焦点を当てたロッドだと、


コン!というアタリが有ってもフッキングが出来ないことが多い。


これはバイト後に、魚が異変を感じた時に出た反応を捉えている事だと想定され、


アングラーは一生懸命フッキングを入れても掛かり難くなる。


ならばキンキンのロッドではなく、少しマイルドなアクションにする事で、


バイトがあってもルアーを吐き出すタイムラグを作れるとフッキングまでの


アドバンテージを稼げるのではないか?と考えた。

 

 

 

 開発スタート 


初回の試作を作りテストしてみると、なかなかの手応えが有った様で、


違和感の様なアタリを聴きに行きながらフッキングに持ち込めると語っていた。


そこでフッキング性能を求め更に先調子のサンプルを作ってみたが、


そうすると極端な曲がり方になってしまいフィーリングが悪いとの事だった。


ファーストサンプルのテーパーをベースに全体的に張りを出し、


ソフトなティップと高い操作感を維持しながら、


しなやかに曲がるアクションを求めて次のサンプル作成へと移っていった。


実は最初は5'9"(ft)で始めたロッドだったが、


シェイキングし易くしたいとの事でバット部を1インチ詰めて5'8"(ft)になっている。


ちょっとした長さの違いではあるが、このコダワリは最後のバランスに関係して来る。

 

 

 

 試行錯誤の結果 


結果的に行き着いたのは、細く加工したカーボンソリッドをティップに採用し、


EXファーストのアクションを表現しながら、ベリーからバットに掛けて


適度な張りを持たせたローテーパーにする事で、荷重を掛ける毎にバットへ


カーブの頂点が移行していくアクションに仕上げてみた。


これにより、1g以下の軽量なジグヘッドリグを使っても、


ティップが適度に入ってくれるので潮流を感じられる様になり、


微細なバイトを捉えながらも聴きアワセを入れられる事が可能になった。


また副産物として、キャスト時にロッドのしなりを活かせるので、


ショートロッドであっても6ftクラスと遜色ないシュート能力も併せ持つことが出来た。

 

 

 

 大切なのはバランス 


これでブランクは完成だが、


ロッドはガイドやグリップなどパーツとのバランスが重要となってくる。


いくら良いアクションが出来たとしても、バランスを崩すと元も子もない。


ガイドは軽さと使用するラインを考えて、トップ部には小口径のKタイプ、


バット部にはATタイプのガイドを採用している。


ATタイプは、本来エリアトラウト向けに作られたガイドで、


当時モノフィラメント(単糸)での使用が前提で作られている。


軽量化を図れることと、フロロカーボンやエステルといった単糸での使用を考えて


このフレーム形状のガイドを選んでみた。


PEラインの使用も可能ではあるが、ロッドのコンセプトである軽量リグを


使い易くなるには適度な比重を持った単糸の方が適していると考えている。


ターゲットサイズにもよるが、出来れば2lb以下の極細ラインを使って貰うと、


このロッドの持ち味が活かせるようになってくると思う。


テスターの蔵野氏曰く、テスト時のリールは170〜175g程のリールを使っており、


この位の自重を目安に使って貰うとバランスが取りやすくなるとの事だ。

 

(2019年4月の段階では、160g以下が更にバランスが良いとのこと)

 

 

 

最初にも書いた通り、少しピーキー感があるモデルではあるが、


ある程度ライトゲームを嗜んでいるアングラーには何かビビビッ!と来る


アクションに仕上がっていると思っている。


他には無い、天龍アクションを感じられる一振りを体感して欲しい。

 

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ルナキア LK822S−HT 開発秘話

 

 

Lunakia LK822S-HT  8'2"(ft)  2pcs Lure(MAX25g)  Line(MAX10lb , PE0.8)

 

 

『遠投&パワー重視フィネスモデル』


アジング向けとするならオーバースペックだが、大型メバルや他魚種への対応も考えた


ライトゲームロッドの中ではかなり強めに設定したモデルと言える。


パワーバランスを簡単に表現すると


アジ・メバルロッド エギングロッド シーバスロッド …といった具合だが、


この機種はアジ・メバルロッドとエギングロッドの中間のパワーバランスを狙っている。


想定しているのは、5〜10g程のジグヘッドリグから10〜20g程のキャロライナリグ


フロートリグ、他には14〜20g程のメタルジグを扱い易い設定だ。


テスト時のリールは、D社2500番クラス(自重210g)を使っていたとの事で、


リールセット時にリールシートの頭にバランスが来るので参考にして頂きたい。


展示会などで聞かれた質問は、どんな対象魚まで対応出来るか?などだ。


大型メバル、大型アジは勿論の事、ハタ類やチヌ、シーバスなどが掛かっても


問題なくやり取り出来るだけのパワーを持たせたモデルに仕上げている。


ただし、ガイド設定はウルトラライトクラスのサイズとしているので、


太いリーダー(3号以上)の使用をすると糸抜けが悪くなりトラブルの恐れもある。


基本はメバル・アジのロッドであり、ライトタックルのバランスを考えて遊ぶのが適切だ。


下記のタックルバランスを参考に、ロッドの性能をフル活用して釣りを楽しんでほしい。


参考タックルバランス


・ジグヘッド単体(5〜10g):PE(0.5号)、リーダー(フロロ6-8lb)


・キャロ&フロートリグ(〜20g):PE(0.6号)、リーダー(フロロ6-10lb)


・メタルジグ(10〜20g):PE(0.6号)、リーダー(フロロ6-10lb)

 

 

 

 

 テスターからの要望 


ロッドを企画する段階でのテスターへのヒアリングでは、


キャロライナリグ、フロートリグ、メタルジグを遠投出来るモデルが欲しいとの事だった。


前作にはルナキア・ソニックにはLKS710MHという、とがったコンセプトのモデルが有り、


全体的に張りを強く持たせてあったのでキャロやジグの操作に向いた機種であった。


ただ、更なる遠投を考えるとパワー不足は明らかで、もっと重たいリグへ対応出来る様に


ボアアップした機種の開発が必要との事だった。


同時期に開発を始めていたエギングロッドもあり、スペックを考えるとエギングロッドをベースに、


パワーバランスを調整すれば良いのでは?と考え開発に取り掛かった。

 

これが一番開発に時間が掛かるとは思いもよらなかった。

 

(話は脱線するが、この試作のエギングロッドは2019年フィッシングショーに参考出品されている)

 

 

 

 難航した開発 


開発を進めていたが、なかなか目標としているアクションが出なかった。


2017年6月にテスターの蔵野氏から貰ったレポートでも、


「ベリー、バットの全てにパワーが足りない為、キャスト性能が無い…


 75の延長になっている気が…」と厳しい言葉が返ってきた。


他の機種を作っていても同じだが、長いロッドにするほど曲がり(タワミ)が


大きくなりやすく、それを抑制するために高弾性のカーボンを肉厚に巻くのだが、


肉厚にしすぎると自重を重くしてしまい、操作性や感度を落としてしまいかねない。


逆に軽くしようとして、肉薄のブランクにするとパワーが足りず、


魚とのファイトどころかキャストにさえ不安を残してしまうロッドになってしまう。


C・N・T素材も使っていても同じことで、新素材を使っても肝心の基本性能が高くないと、


いくら良い素材を使っても最大限に良さを引き出すことは不可能ってことだ。

 

 

 

 開発期間2年8ヶ月 


開発中の5機種のうち、3機種(582 , 632 , 6102)にGoサインが出せていたが、


この段階でも納得のいくレベルに仕上がっていなかった。


軽さを求めるとパワーが足りず、パワーを求めると重くなる…。その間を上手く突き、


操作性とパワーを両立させた黄金比を見つけ出す地道なテストが続いていた。


これがシリーズ発表をしても、同時期にリリース出来なかった理由。


そしてリリースが遅れる事…5ヶ月。やっと目標となるスペックに辿り着けた。


初めに指示を出したのが2016年2月で、完成が2018年9月。


2年以上の時間を掛けて仕上げたモデルとなってしまった。


妥協してしまえば、もっとリリースは早く出来る訳だが、テスターの熱意と


竿屋の意地が発売を遅らせても良い物を作りたいという事に繋がったのだと思う。


Staff Funaki

 

 

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ルナキア追加モデル (Lunakia new model)

 

 

 

追加モデルが有る事は既にご存知の方が多いと思うが、

 


昨年末にリリースした『ルナキア』に、今年新たに2機種が加わる。

 


既存の3機種は、ジグヘッド単体での操作を基準とした

 


比較的ショートレングスのモデルであったのに対し、

 


今回リリースするモデルはハードプラグの使用や

 


キャロライナからフロートリグまでパワーと遠投を必要とする場面で

 


活躍が期待出来る2機種がデビューする。

 


発売時期は、2019年3月の予定だ。

 

 

フィールドテスター蔵野氏へのインタビューも新たに追加。

 


追って、機種の詳細を紹介していきたい。ご期待下さい。

 

 

 

 

 

関連記事


釣りPLUS 

 

 → LK632S-LMLSの紹介(2018年11月12日記事)

 

 → LK582S-LSの紹介(2018年12月10日記事)


ルアーニュースR

 

 → 晩秋アジングサイズアップ法(2018年11月9日記事)

 

 

 

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ルナキア ロングモデル完成

 

 

 

先行発売となったルナキアの3機種に続いて、2機種をリリースする予定だ。


その追加モデルが…やっと完成した。


ホームページには、7ftタイプと8ftタイプとアナウンスしていたモデルだ。


本来5機種にて発売する予定であったが、


先行発売した3機種が完成してもアクションが決まらず、


中途半端なモノを出すより発売を遅らせてでも納得のロッドを出したかった。


スペックや発売時期など、詳細は1月より公開予定


もう少し、お待ちください。


Staff Funaki

 

 


関連記事


(2018年8月6日公開記事)  → 新型ルナキア(開発記1)

 


(2018年8月17日公開記事)  → 新型ルナキア(開発記2)

 


(2018年8月23日公開記事)  → 新型ルナキア(開発記3)

 


(2018年9月2日公開記事)  → ルナキア ストーリー

 

 

 

 

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ルナキア紹介動画

 

 

 

 

ルナキア

 

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ルナキア・ストーリー

 

●スーパーライトゲームロッドの確立


 メバルを始めとした、ライトゲームが注目されて来たのが2000年初頭の頃だろうか。


 それ以前からルアーにてメバルをターゲットにしていた方も多く居られたが、


 タックルは自作するか何か代用品を見つけて活用されていたのが中心で、


 専用タックルが各メーカーから相次いで発表されて来たのは20世紀が終わる頃だったと思う。

 

 

 

 


 TENRYUもご多分に漏れず、同時期に専用ロッドの『ビックアイ』を発表している。


 (それ以前だとミッジミノーインや、チビT等のロッドが活躍していた。)


 当時のロッドは現在のモノに比べると、ダルく柔らかいモデルが主流であった。


 魚が反転してからフッキングを入れる、向う合せを意識しての事だ。


 そして次第にアタリを感じたら即フッキングを入れる事が有効と分かると、


 徐々にロッドは高反発な張りを求めて行き、更なる感度も必要とされる様になっていく。


 ビッグアイもバットを強化したモデルなども展開し、積極的な『掛け』が出来る様になった。


 しかし、時代の流れは更なる高感度化を要求し、当時のカーボンソリッドでは限界が見えてきていた。


 そこで注目され始めたのが、繊細なチューブラティップを採用したロッドだ。


 ビッグアイでもチューブラモデルも発表したが、時代は更に先を要求していた。

 

 

 

●チューブラの台頭(初代ルナキア


 カーボンプリプレグを極細のマンドレル(芯金)に巻付け、


 1.2〜1.4伉度の極細に巻き上げたチューブラティップにすることで、


 ソリッドの様なソフトさとシャープなフィーリングを手に入れられる様になってきた。


 これこそが、初代『ルナキア』である。

 

 


 感度・張り・ネバリの要素を持たせたブランクは、


 メバルだけでなくアジ(アジング)向けとしても面白いロッドに仕上がっていた。


 旧世代のロッドと比べると比較にならないくらい張りが強くなり、


 アタリを感じ積極的に掛けていくのが可能になったことが理由である。


 また当時では過剰とも思えるバットパワーを持たせたことで、


 チヌやシーバスなどライトタックルで狙える魚種が一気に広がっていった。


 同時期にラインの種類も、フロロカーボンだけでなくPEラインが台頭してきた事で、


 感度や操作面においても劇的な変化が訪れている。


 ナイロンやフロロカーボンといったモノフィラメント(単糸)向けの当時のガイドシステムでは、


 PEラインを使うとガイドに絡むことが多発しており、


 初代ルナキアには対策としてティップにLDBガイドを採用していた。

 

 

 

●素材と製法の進化( ソニック の誕生)


 カーボン素材も日々進化しており、


 より細い繊維を織り上げた薄いプリプレグ(カーボンシート)が実用化されると、


 更にロッドを細く繊細に仕上げる事が可能になってくる。


 TENRYUではマグナフレックス製法で手応え感じており、


 薄いカーボンシートと、マグナフレックス製法を組み合わせるとロッドは新たな世界が見えてきた。


 マグナフレックス製法の長所はチューブラ(中空)でソフトティップを作成することが出来る点にある。


 そこで新技術を取り入れ次世代ロッドを作ろうと企画したのが、2代目ルナキアシリーズだ。


 アジングが人気となり、極細PEラインとエステル系ライン(ポリエステル単糸)が一般化し、


 『掛け』に特化したロッドが求められていた。


 薄く高弾性のカーボンを採用し、全体的にパリッとした張りを出し軽さと感度を求めて作ったのが、


 ルナキア・ソニックシリーズである。

 

 


 マグナフレックス製法によって、ティップはチューブラ構造で感度を伴たソフトティップを実現し、


 極限の細さにも挑戦し穂先の径は1.0mmまで絞り込むことに成功した。


 ただ、張りが強く感度を求めただけのロッドは作りたくなかった。


 釣趣としての味わい(面白さ)を残した、ゲームロッドが作りたかった。


 フィールドテスターの蔵野氏曰く、ソニックを開発している時に、


 『パリパリのロッドが速さのみを追い求めるレーシングカーなら、ソニックは


 ワインディングロードを美しく駆け抜けていくクーペのように柔よく剛を制す。』と例えていた。


 軽量・高感度・高反発であるのは第一条件で、素直に曲がるアクションと適度なネバリ強さを持たせ、


 アプローチからファイトまで一貫して楽しめるロッドを目指したわけだ。

 

 

 

●逆の発想(マグナムの誕生)


 ルナキア・ソニックでは『掛け』を意識したロッドとなったが、逆に『乗せ』のロッドも必要とされた。


 特定の条件下では旧来からのソフトなアクションが効果を発揮するシーンもあり、


 いわゆる乗せ掛けに向いたロッドの開発もソニックと並行して進めていた。


 マグナフレックス製法で、ティップには低弾性カーボンを使いベリー部へ徐々に弾性を上げていき、


 違和感なく入り込んでいく柔軟なアクションが可能になった。


 また、マグナム は初代ルナキアの長所であった『過剰なバットパワー』を受け継ぎ、


 メバルロッドでありながらライトゲームの限界に挑戦できるシリーズとして作り込んでいった。

 

 


 ソニックから遅れること1年。完成したのがソニックと双璧をなす ルナキア・マグナム である。


 これで第2世代のルナキア、ソニック と マグナム が共に完成した。

 

 

 

●第3世代『感性に訴えかけるロッド』


 ルナキアを作る過程で、ずっと探っていたテーマが有った。


 感性に訴えかけるロッドは、どんなロッドなのか?という事だ。


 前作であるソニックが完成した際にテスター蔵野氏が言っていたのは、


 「 ロッドから伝わるものから人間の感性が研ぎ澄まされる。 」との事だ。

 

 


 今作にもそのテーマが踏襲され、感度・軽さ・振り抜け感・ベントカーブなど、


 あらゆる要素を試しアングラーに訴えかけてくるロッドを模索してきた。


 その答えを、最新のブランク成形技術によって導き出すことになった。


 ルナキア・ソニックと、ルナキア・マグナムの良い部分を抽出し、


 新たなロッドを創造すれば、きっと面白いロッドになるはず。


 これが新型ルナキアを作り出すストーリーとなった。

 

 

 Staff Funaki

 

 

 

 2018年モデル『ルナキア』は、2018年9初旬に詳細を公開予定。お楽しみに。

 

 

 

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