Staff BLOG

ロッドメーカー天龍(テンリュウ)のブログです。新商品紹介や釣具開発の裏話、釣りコラムなどロッドの特徴を綴っています。

私のお気に入り

 

ロッドは何の為にあるのか?と聞かれたとしよう。


もちろん、魚を釣る為にあると答えるのが定石だ。


では、釣れなくても楽しいの?と聞かれたら何と答えるか。


私は、振っていても楽しいロッドを使っているから問題無し、と答えると思う。


そう、ロッドは魚を釣るだけでなくて、心を満たしてくれる道具でもある。


そんな道具で魚が釣れたら…更に楽しくなるのは想像が容易い。

 


ある日、河川にトラウトを求めて釣りに出掛けようとしたが、


前日まで降り続いた雨で増水し釣りが出来るような状況では無くなってしまった。


仕方がないので、雨の影響が少ない池に足を運んだ。


ここは山間の溜池で、ブラックバスが居ることは確認している。


釣れるかどうか分からないが、とりあえずロッドを振りたかった。

 


スピードスティックに、技徳カーボンキャスティングハンドルとの組み合わせだ。


もう、ロッドを振る前から胸が高まる。


スピードスティックを開発していた当時、


この組み合わせが出来るとは思ってもいなかった。


リールはお気に入りのBC620。ラインはナイロンの20lbsだ。


最初のルアーはオリザラにしよう。


ポイント目掛けて、ユルユルポトンと投げ込む。


狙いの立ち木の際に落とせた。


モヤが辺りに漂っており、雰囲気は出ている。


昔読んだ本には、波紋が消えるまで待ってから


最初のアクションを入れる…と書いてあった。


そして、じっくりと待ってから初めのアクションを入れると、


水面が割れる!…と、都合良く行かなった(笑)


一通り投げたが反応は得られない。ここでタックルチェンジだ。

 


ロッドはそのままに、ハンドルとリールを変更する。


オリジナルのハンドルに、フィネス系の小型リールに変えてみた。


ルアーも大きく変えて、小型プラグを付けてみる。


同じロッドなのに、こんなに違う遊び方も出来る。


リールの性能次第だが、私の場合3〜4g程度までは守備範囲だ。


気持ち良く小型プラグが飛んでいく。


無理して投げている訳でもない。投げているだけで楽しい。

 


結局、その日はバイトを得られる事はなかった。


でも、帰り道は少し満足した感があった。


これは大人の遊びと言えば良いかも知らない。


今度行くときは釣れると良いな…。


釣竿屋の小言でした。


Staff Funaki

 


【TackleData】
Rod : TENRYU SPEEDSTICK TSS1L-256B
Reel : ISUZU BC620
Line : TENRYU MI-207N (20lbs)
---------------------------------------------------
Reel : CALCUTTA 50XT 
Line : TENRYU MI-207F (6lbs)
---------------------------------------------------

 

 

 

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ブリとプリンと本物と

 

以前にオフショアジギングで、青物を狙いに行きワラサが釣れた。


獲物を持ち帰り、家内に見せるとブリだと騒いでいた。


いやいや、これはワラサだよ(笑)と話をしても、何が違うの?と言われる。


サイズによって呼び名が変わると答えても、でも、ブリなんでしょ?と一蹴。


まぁ、地域によってはブリとして鮮魚店に並ぶ事も有るんだけど、


釣った本人としては何か不甲斐なさを感じてしまった。

 


別の日、仕事帰りに甘いものが食べたいなと思い、コンビニでプリンを買って帰った。


それを家内に見せると、これは本物のプリンとは違うと言う。


私には訳が分からない。


買ってきたのは、どこの店舗にも置いてあるプラスチック容器に入った安価品だ。


説明を聞くと、牛乳と砂糖を混ぜた卵液を容器に入れ、


レンジなどで加熱して固めた物が本物らしい。


元々、家内は洋菓子店で働いていただけあって、


そちらの知識が明るくプロから見れば本物との違いがハッキリしているのだろう。


決してプラスチック容器に入っている物が偽物という訳ではなくて、


どっちもプリンだけど製法の違いで分けられる事も有るってことを知った。

 


似ている製品というのは全世界どこに行っても有る。


どんな世界でもパイオニアとなったブランドは、


何にせよ確固たるオリジナルとして認知され、


それより後発の製品はオリジナルをインスパイアした物になるのが常だ。


ラーメンで言えば、家系とか長浜系と言えば分かりやすいだろうか。


本家!元祖!と街を歩けば見聞きする言葉だが、


何が違うの?と聞かれたら『心意気』だと私は答えたい。


同じ材料、近い製法であっても、作り手がコレだ!と


自信を持って出すからこそ各々にオリジナルが生まれる。


まぁ、たまには紛い物は有るわけで、


本質を見抜けなけないと損した気分になるので注意も必要だけどね。

 


釣りに使うタックルだって同じで、『○○系』と呼ばれる物は沢山ある。


何かが流行すると似せた製品は増えるし、


それを起点に新たなジャンルとして定着したり廃れたり。


そうやって釣りの遊び方に広がりが出来る。

 


上記の写真は、初代レイズの最初期にあたる試作サンプルと、


2020年にリニューアルした2代目レイズのグリップを並べて撮影してみた。


最初期の試作品だけあって粗削りな面は否めないが、


オリジナルを求めて試行錯誤していた事を思い出す。


基礎となる物は他にあったけど、オリジナルの形状を求めた結果だ。

 


どっちが本家とか元祖とか不毛な争いは避け、


切磋琢磨し更に極めた物をクリエイトしていくのが作り手の指名と思える。


勿論、そこに特許や意匠などの権利は守っているのが前提である。


そして、作り手が信念を持って挑んだ物が本物だという事だ。


私は信念を持って釣りに挑んだし、


もしかすると…あのワラサはブリだったのかもしれない(笑)


釣竿屋の小言でした。


Staff Funaki

 

 

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釣り人にとって、ロッドとは?

 

 

誌面の表紙に飾られた一文、『釣り人にとって、ロッドとは?』


シーバスライフ Vol.7(つり人社)に掲載された記事だ。


既に発売されているので沢山の方に読まれていると思う。


釣竿屋にとって、最高に面白いと感じた題名であると同時に、


改めて自分たちが求めるロッド観を考えさせられた内容であった。

 


誌面でフィールドスタッフの久保田氏は下記の様に述べている。


「デカい魚を捕るには、剛ではなくて柔でなければと…」


氏のタックルバランスを聞くと、案外ライトタックルだったりする。


昨年の末ごろメーター級を狙いに定めたタックルは、


 ロッド:SWAT SW972S−ML
 リール:セルテート LT4000-C
 ライン:PEストロング8(1号)
 リーダー:耐摩耗ショックリーダー(ナイロン16lb)

 

といった具合だ。


ヒット後はラインを出すと根ズレ必須の場所で、


魚を必要以上に暴れさせず適度な負荷を常に掛け続け、


徐々にターゲットの体力を奪いランディングに持ち込むスタイル。


ただし闇雲に柔らかいロッドが良いというのではなく、


フィールドで求められるタックルと道具を使いこなすスキルが必要で、


そのバランスタックルを組み立てるのも面白い部分と思っている。

 


シーバスロッドという括りの中で大局な見地では、


一昔前に良いとされた調子が巡り巡って現代で必要とされる流れを感じている。


私が知っている限りのロッド史でしか計ることが出来ないが、


シーバスというカテゴリーが出来た始めた頃のアクションは、


トラウトロッドをベースとした少し柔らかめのロッドが多かった。


製造技術や素材の面で、まだまだ発展途上であった事も大きな理由だが、


その頃は、ナイロンラインが主流であったし、フックは研いで使うのが当たり前。


重心移動のルアーが出て革命的だと感じたが、今と比べれば飛距離は7割位だろうか。


当時の道具は、アングラーの使い方で釣果が大きく左右していた様に思える。

 


そして四半世紀が過ぎた今、誰が使っても飛距離は出るし、


適度な釣果をもたらしてくれる道具も多く、情報(使い方)も溢れている。


でも、道具は変わっても釣れる魚は大きくは進化しないし、


基本的な釣り方というのは時代は変わっても同じだったりする。


高弾性で張りの強いロッド、ハイギアのリール、PEライン、フロロカーボンのリーダー、


こんなバランスにすればアングラーに伝わる感度は高いはずだ。


しかし、昔使っていたルアーを上記タックルにセットして使うと、


本来ルアーが持っている動きを引き出すことが出来ない場合もある。


柔らかめのロッド、ナイロンライン、ローギアのリールなど、


当時テストしたバランスで作られたルアーであるからだ。


特にハイギアのリールと、伸びが少ないラインは特に影響は大きいはずだ。


では、何を変えるとルアーのポテンシャルを引き出せるのか?


これを考え出すと、ロッドの選択も変わってくるのが分かると思う。

 

ここに一昔前のロッドとの接点が見えてくる訳だ。

 


最後に久保田氏の記事で、「1本の竿を長く使ったほうがいい」と述べている。


道具を使い込むことで得られることは、ネットで得られる情報よりも


アングラーとして成長できる事だという意味だ。


それに呼応するロッドに仕上げるのが私達の役目だし、


タックルバランスが分からなければ伝えていくのも同じこと。


ロッドは何を特化させ、何の汎用性が必要になってくるのか、


『進化した個性』と銘打ってプロデュースしているSWATも、


各地のフィールドで必要と思えた部分を抽出して仕上げてきた。


だけど、根底にあるネバリを基調としたアクション(調子)は、


同シリーズを立ち上げた15年前と変わっていないし、


これからも変わらない部分として継承していくと思う。


釣り人にとって、ロッドとは?


釣竿屋にとって永遠に続くテーマだ。

 


釣竿屋の小言でした。


Staff Funaki

 

 

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私の流儀

私の考える良いタックルとは、


『何も考えなくても、使いやすいモノ』と定義している。


いきなり何だそれ?って思う方が多いと思うが、


今回は抽象的であって案外タックル選びの根底に関わる事を語ってみたい。

 


私の場合ロッドの企画開発に携わっているので、


『ロッド開発』を例に挙げて話を進めていこう。


試作のロッドを手に実釣試験をしていた際、


ラインが絡まってしまったりして煩わしさを覚える時がある。


そういったウィークポイントを洗いだし改善、


自分たちが目指す調子や硬さなどに微調整を繰り返していく。


そして何度もテストを繰り返していくと、ピタッとはまった時が来る。


ルアーロッドであれば、ロッド、リール、ライン、


ルアーなどのバランスが噛み合った瞬間だ。


その全てが噛み合ったと思えるタックルは、あまり意識して使わなくても


狙ったポイントにキャストが決まったり、


魚が自然と釣れるバランスに仕上がっていたりする。

 


ただし、この何も考えなくても使い易いタックルは、


誰にでも使い易いか?と問われると、少し意味は違ってくる。


好みは人によって違うのは周知の事で、


その方のスキルだけでなく体格によっても相性が変わる。


それでもリールやラインなどの組み合わせ次第で、


各アングラーが良いと感じるセッティングも有るので、

 

狙いの範囲を定めてバランスを取っているつもりだ。

 


私が開発時に意識しているのは、初めてロッドを持ったときに…


「あぁ、このロッドだったら、あのリールを着けて、あのルアーで…」などと


使いたい情景がイメージ出来る製品に仕上げる事だ。


これを裏返していけば、どんなタックルがバランスが良いのか、


アングラーが無意識にイメージ出来ているからと思っている。


イメージ出来ない時は、私なりの拙い言葉でお伝えしている限りだ。


そして実際にフィールドで使うと、スムースでトラブルが少なく、


何も問題がなく釣りを楽しめる事が出来てこそ最高のタックルだということだ。


時にはセッティングがシビアで、ピーキーなモデルも有るのは大目に見て欲しい(笑)

 

 


話は変わるが、昔は良かった…と語る方もいらっしゃるが、


現代の道具との性能差は、はっきり言って雲泥の差が有る。


オフショアでのジギングゲームや、ショアでのアジングなどは顕著なのだはないだろうか?


でも、ひと昔前の道具には趣(おもむき)と言うべきか、


使い難いからこそ面白い面も有るのは確かだ。


私も昭和末期頃のリールが好きで、趣味で集めては実際に使ったりもして遊んでいるので、


決して否定は出来ないのだが、使い易い道具は手放せないのは確かだ。

 

(*写真のロッドは廃盤モデルです。今後の発売はありません。)


いつの事だったか、30年ほど昔のロッドに、最新のガイドを取り付けてみたことがあった。


実のところ、PEラインを使うとガイドに絡まってばかりいた為に、


試しにガイドを変えてみたところ、ほとんど絡む事もなくなった。


ガイドを変える前は意識してキャストしないと3投に1回は絡んでいて、


交換した後は何も考えなくても良いタックルになったのだ。


要因を考えてみると、当時はナイロンラインが全盛の時代であり、


そのラインシステムに合わせたロッドに仕上げていたからである。


ターゲットの魚は変わって無いのだが、タックルの進化に合わせて


道具選び(セッティング)を考えないと釣りの楽しさは良くも悪くもなるという訳だ。


流行も有るので時流に合わせたタックルは必要だが、


あくまでフィールドで欲しいと思えたモノを作ってきたつもりだ。


今後どれだけ私が関わったタックルを世に送れるか分からないが、


何年経っても自慢したくなるモノを出して行きたい。


釣竿屋の小言でした。


Staff Funaki

 

 

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あなたはどちら?

 

ミレニアム世代が社会人に進出してきて久しいが、


彼等の事をデジタルネイティブとも呼ぶらしい。


ネット環境が整い、パソコンが無くともスマホ等の端末で


情報をすぐに手に入れられるのが当たり前になっていたのが理由らしい。


昭和生まれの僕らは、デジタルネイティブから見れば、


アナログネイティブと呼ばれるのだろうか(笑)

 

 


魚達は、そんな事はいざ知らず。


ここ数百年の間でも、大きく進化する訳でもなく、


昔ながらの生活を送り続けてきている。


自然環境は人工的に変えられても、


逞しく生き続けている生き物達には感服させられる。

 


写真は、2016年の夏に取材釣行で訪れた大井川の最上流部での一枚。

 

この日は標高1200m以上の川辺で野営となった。


漆黒の闇が辺りを包み込み、自分達の灯した火だけが周囲を照らしている。

 

→ 『ヤマトツリ』(2016年8月3日掲載)

 


山岳渓流や磯場など、人の手が入っていない場所に一人で居ると、


ふと寂しさというか恐怖を感じる方も少なくないはずだ。


人は集団で行動し、家という住処と家族が居ることで安心さを得ているが、


いざ1人だけで自然に居ると自分の情けなさを強烈に感じる時がある。


釣りを終え、自分の車に戻りポケットのスマホが振動した時など、


一気に現実に引き戻された様に思えてならない。


でも、この自然と人工のギャップに楽しみを覚えているのも事実だし、


どんなにデジタルな道具を使おうとも、魚を釣る技術はアナログなのだ。


タックルは進化していくのだろうけど、


アナログな遊びは無くなりはしないと思うし、


無くしたくはないと切に願っている。


そう思いながらも、明日の天気をスマホで検索し、


波・風の予測をアプリで調べている自分が居たことに気付いた。


どうやら僕は、少しだけデジタルネイティブに進化したようだ。

 

 


釣竿屋の小言でした。


Staff Funaki

 

 

 

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アングラーであれ。

 

 

釣人は釣果を気にするが、アングラーは過程を気にする。

 

 

 


直訳すれば『釣人=アングラー』だが、

 


姿勢の違いで呼び方を変えてみては如何だろうか。

 

 

釣人は何匹釣ったとか、大きなサイズを釣ったなど自慢話は尽きないもの。

 


それを否定はしないし、大いに自慢して良いと思っている。

 


ただ、ある程度経験を積んだ方になると、釣果よりも過程を楽しむ方が面白くなってくる。

 


そういった方がアングラーと呼んで良いのではないだろうか?

 


そして、アングラーにこそTENRYUのロッドを使って欲しいと思いながら作っている次第だ。

 

 

 

 

 

 

過程というのは、自然の状況を読んで1匹まで辿り着く流れであって、

 


どんな道具でアプローチするかを試す事だ。

 


TVやYouTubeで見たスタイルを試すのも良いし、自分で考えたスタイルで挑んでもよい。

 


過程を大切にして楽しみ、それで得られた釣果は、どんな魚で有っても記憶に残るモノだ。

 

 

 

 

 

 

以前に、とある釣具メーカーの社長から諭された事が有った。

 


道具を選ぶ時の基準は、性能やデザインも有るけど、それだけじゃぁ無いだろ?…と。

 


過程を楽しめる道具を作れる様になれ…と言ってくれていたと思う。

 

 

モノが作られる過程には全てに物語が有り、

 


作っている方の魂というか気持ちが入っている道具だからこそ使いたいと思える。

 


まだ駆け出しの頃は「何じゃそりゃ?」と思えていたが、

 


経験を積む度に朧気ながら感じる様になってきた。

 


TENRYUのロッドをデザインする様になって暫く経つが、

 


いつもアングラーとして居られるかを自問自答している。

 


時流や嗜好の変化に合わせないと行けないが、譲ってはいけないポリシーもある。

 


これからもマニアックだけど、手放せなくなるロッドをクリエイトしたい。

 

 

釣竿屋の小言でした。

 

 

 

Staff Funaki

 

 

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遠征釣行のすゝめ

 

 

大型連休に、遠征釣行を計画されている方も多いはず。

 


まだ見ぬ知らないフィールドで、

 


新しい経験をすると更なる引き出しを得られるはずだ。

 


Webで調べてみれば、北から南まで色々と遠征釣行の紹介が有るかと思うが、

 


いざ行ってみようとなると用意しなければならない物が沢山出てくる。

 


今回は、私達の経験も含めて簡単だが紹介していきたい。

 

 

 

 

 

 

遠征釣行を計画すると、色々やってみたい釣り物が沢山出てくる。

 


せっかく遠くまで行くのだから、沢山タックルを持っていきたい所だが、

 


飛行機を利用しようと思うと制限が発生する。

 


1つ目は、ロッドなど長物の預かり制限だ。

 

 

 

 

 


航空会社によって違うが、国内線の場合だと長辺で200cm程度までが

 


無料で預ける事が出来ることが多い様だ。

 


先日、中部国際空港から石垣空港まで飛行機を利用した際は、

 


ANA社では青いケースにロッドを入れてくれるため、

 


もしハードケースを持っていなくても安心出来る。

 

 

 


当社のロッドであれば、6’6”(ft)の1ピースタイプ(198cm)までなら大丈夫だ。

 


(数に限りがあるそうなので、出来ればケースに入れていった方が安心)

 


ただし過去に経験したのは、国内線でも小型飛行機の場合だと、

 


190cm以内でないとダメだった…という苦い経験もある。

 


規定より長い物でも預けられる事もあるが、

 


オーバーチャージ(超過料金)を取られてしまうので注意が必要だ。

 


試しに私の持っているバズーカ(プラノ社製3段ズームタイプ)では、

 


スパイク・トラベルをグリップだけを抜きロッドベルトで纏めてみた所、

 


6本までは収納することが出来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

2つ目の心配は、重さの制限だ。

 


大概の場合、無料で預けられる重量は1人/20kgまでとなる。

 


キャリーケースとロッドケースを持っている場合は、

 


全ての重量で計算するので、ロッドケースの重量も図っておかないといけない。

 


荷物で案外重いのがリールだ。

 


大型のリールとなると、2台で1kgを超えることもあるので注意が必要だ。

 


八幡浜のM船長からのアドバイスで、リールはリュック等に入れ、

 


手荷物として持ち込むと預ける荷物を軽減出来るとのことで、

 


試してみると驚くほどスーツケースが軽くなり、

 


帰りのお土産を入れる隙間も出来たほどだ(笑)

 

 

 

 

 

 

サブタックルの用意も有ると◎

 


本命のターゲットが釣れなかった場合でも、何か釣って帰りたい。

 


そんな時にライトタックル等を持ち込んでおくと、

 


案外持っていくと楽しめるのがサブタックルだ。

 


本命がGT狙いであれば、カスミアジなどを狙ったPE2号程度のタックルや、

 


ジギングで大物を狙うのが本命なら、タイラバタックル等が挙げられる。

 


意気込んで目的地に着いたのは良いが、

 


都合よく天候が優れていれば問題無いが、悪天候で釣りが出来ない事も有る。

 


港や河川で、アジングタックルで小物釣りに興じるのも有りだ。

 


普段では見られない面白い魚との出会いがあるので、

 


サブタックルの準備にも力を入れてみても有りだと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

遠征の釣旅に出ると、何かしらトラブルは付き物だ。

 


そんなトラブルさえも旅の面白さとも言える。

 


忘れ物をすると、よく釣れるというのは釣人あるあるで、

 


カメラを忘れた…というのは良く聞く話だ(笑)

 


皆さんの各地で釣れた釣果を、投稿写真で見れるのを楽しみにしたい。

 

 

 

 

釣竿屋の小言でした。

 

 

Staff Funaki

 

 

 

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ネバリって何だろう(改筆)

 

 

各地の展示会などで商品の紹介をしていると、

 


「 天龍らしい、ブランクだよね 」…と言われる事が多い。

 


この言葉を何度も耳にするが、何が『らしい』のか?

 


総じて共通する事は、『ネバリが強い』ではないだろうか。

 


確かに私をはじめスタッフ全員が、

 


「ウチのサオは、ネバリヅヨイ」と答えるだろう。

 


では、ネバリとは何だろうか?

 

 

 


マグロを狙うロッドから渓流のテンカラ竿に至るまで、

 


どんなロッドでも、よく言われている。

 


定義付けすると、なかなか曖昧な部分で表現しにくい点ではあるが、

 


私の考えとして、『 耐久力 と 復元力 』と解釈している。

 


耐久力とは、ブランクが破断するまでの限界値。

 


復元力とは、負荷をかけると入力された方向の反対に戻ろうとする力。

 


または、潰れた円が戻ろうとする力でもある。

 


この2つの力の値が高いことで、

 


『ネバリ強い』と表現されているのだろう。

 

 

 

 

 


硬い = ネバリ強い …という訳ではなく、

 


『耐久力と復元力が強い = ネバリ強い』ということだ。

 


ただ…間違っていけないのは、1ピースのソリッド材を使った竿は

 


思いっきり曲げても折れ難いロッドになり易いが、

 


テーパーによっては復元力が少なくて曲がりっぱなしの竿もある。

 


ちゃんと元に戻ろうとする力が発生してこそ、ネバリのあるロッドだと思えてならない。

 

 

 

 

 


ターゲットの獲物が掛かった際に、

 


ロッドとラインの角度を常に直角(90°)に保てるようにしてみて頂きたい。

 


適正なドラッグ値などでファイトすると、

 


グリップを持っているだけで、自然と曲がったロッドが戻っていく。

 


これがブランクに仕事をさせるという事で、

 


TENRYUユーザーをはじめ釣りの経験が豊富なアングラーは、

 


ファイト時に自然と実践している事かと思う。

 

 

 

 

 


追記

 


近年はC・N・Tなどナノ系素材が台頭してきて、

 


更に軽量でネバリ強いロッドの製作が可能になってきている。

 


25年前のオフショアのルアーロッドは太くゴツイ印象であったが、

 


スロー系ジギングやタイラバロッドなど驚くほど細いロッドが普通になった。

 


リールやラインの進化も関係しているが、

 


まだまだライトタックルの進化が進むのではないだろうか。

 


これから25年先のロッドは、どんなに細くてネバリ強いのだろう?

 


釣竿屋の小言でした。

 

 

Staff Funaki

 

 

(この記事は2012年6月28日に掲載したモノを改筆しました)

 

 

 

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近道と遠回り

 

 

 

 

魚釣りの楽しみとは何なのか?と自問自答していると、

 


アングラーとは何だろう?と考える事がある。

 

 

僕らが釣りを始めた頃は釣り雑誌や釣りのTV番組等は有れど、

 


これほどPCや携帯端末が普及などしていなかったし、

 


釣具店や仲間内からの情報が主体であった。

 

 

SNS等が普及し、以前よりも情報は早く沢山手に入る様になった。

 


しかし、全てが鵜呑みに出来るわけでもなく、

 


フィールドに通っているアングラーほど

 


『???』と感じてしまう内容も少なくない。

 

 

 

 

 

 

弊社のblogで釣果報告を出しているが、

 


フィールド名を教えてほしいと問合せメールを頂くことがある。

 


そういった問合せは、

 


『アングラーとしての公平さを尊重してフィールド名をお伝えできない』

 


…と返信させて頂いている。

 

 

 

 

 

 

釣果への最短ルートを導くために、

 


何か釣りとしての面白さを失ってしまっていると思えてならない。

 


『釣れない』=『損をした』と感じてしまってはいないだろうか?

 


釣れないからこそ、

 


考え・足掻き・色々な事を試すうちにキッカケを掴める様になってくる訳だ。

 

 

魚との出会いが多い方ほど釣れない釣りを沢山経験されたと思うし、

 


釣れる方法を見つけてきた結果でしかない。

 


結局は自分の足で稼いだ情報こそが一番信頼のおけるソースであり、

 


その蓄積こそが経験だと思う。

 


この経験が多いほどアングラーと呼べるのではないだろうか。

 

 

 

 

 

最初は最低限の『知識』は知らなくてはならない。

 


状況を読み取ることや、道具の使い方などは教えて貰わなければ分からない事も多い。

 


一昔に比べれば『How-to』を纏めたムック本なども書店に多く並び、

 


ネット検索をしても無限に近いくらい情報はある。

 


でも、ある程度の経験をすれば、何となく釣り方(釣れる方法)が掴めてくるはずである。

 


そして少し思うように釣れる様になってくると、ドップリとハマってしまう訳だ(笑)

 

 

 

 

 

 

遊漁は文字の通り『遊ぶ漁』であり、

 


アングラーとは、遠回りする道のりを楽しむ遊漁者である。

 


わざと遠回りして遊ぶことで、

 


釣りの奥深さ(楽しさ)を味わって頂きたい。

 

 

 

 

 

釣竿屋の小言でした。


Staff : Funaki

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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満足してますか?






 
『釣り』の質を問い出すと、


いかに満足出来たか?と答えは行き着く。


どんなに少ない時間でも、


その内容次第で満足感を得られるものだ。


釣りをしているだけで満足…というのは別として、


やっぱり釣れた方が良い。


最近意識しているのは、


狙った獲物を狙い通りにキャッチ出来たか?という事だ。


理想通りに行ったとき、満足出来たと感じている。






例えばトラウトを狙いに行こうと考える。


時季、天候、餌、ポイント


フィールドに合う道具など選択脈は多岐にわたる。


その中から一番良いと思うモノを選んでいく。


そう、思うこと重要で思い込みが無ければ


信じてキャストを続けることが出来なくなる。






知識や経験で選択の幅は変わり、


その場の状況に合ったタックルが選び出せれば、


その日の釣りは楽しくなるはずだ。






釣れたことが必然なのか


偶然なのかは分からないが、


釣人はそれを答えと感じるしかない。


運任せ的なことかもしれないが、


釣れる確率を上げていくことが


アングラーが出来ることだ。






ネット検索すれば色々と情報は溢れているが、


結局はリアルに体験したことの方が信頼度は高く、


その時は駄目でも今後に繋がることだと思う。


難しく書くのは簡単だが、答えを書くのは難しい。


曖昧な答えを探すのが面白い。


釣り満足してますか?






釣竿屋の小言でした。


Staff : Funaki










 
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