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ロッドメーカー天龍(テンリュウ)のブログです。新商品紹介や釣具開発の裏話、釣りコラムなどロッドの特徴を綴っています。

ルナキア LK752S−MMHT 開発秘話

 

 

Lunakia LK752S-MMHT    7'5"(ft)  2pcs Lure(MAX10g)  Line(MAX7.0lb , PE0.5)

 


『パワー重視フィネスモデル』


ウィードが生い茂ったエリアでのライトリグ、キャロやフロートリグの遠投、


小型プラグ類全般に対応し繊細さと力強さを併せ持った機種である。


だが、ここまで開発時間を要し、発売時期を延期させる事になるとは思いもしなかった。


今回は、コンセプトの確立と開発の経緯を紹介していきたい。

 


参考タックルバランス


・リール:D社#2500-LT2500、S社#2500-C3000

 


・ジグヘッド単体(1.5-3g):モノフィラ(2-5lb) PE(0.3-0.5号)、リーダー(フロロ4-8lb)


・キャロ&フロートリグ(〜10g):PE(0.5号)、リーダー(フロロ6-8lb)


・プラグ(〜10g):モノフィラ(3-5lb) PE(0.4-0.5号)、リーダー(フロロ4-8lb)

 

 

 


メバルロッドからのスタート


水面まで生い茂った藻のエッジをスレスレに通すと、


良型のメバルがヒットする場所があった。


プラグ類やジグヘッド単体を使い、リトリーブ中心の誘いで探り、


バイトと同時にカバーから引きはがすファイトが必要で、


それまではルナキア・マグナムがその役を担っていた。


釣法は進化し、キャロライナリグやメタルバイブなど、


縦方向へのロッドワークも迫られる様になってくる。


常にテンションを受けてアタリを取るのと、


張らず緩めずのテンションでアタリを捉えるにはロッドの性質が変わり、


一般的にメバルロッドとはテンションを常に感じる様に、


ロッド全体がしなやかなアクションの物が多い。


しかし、柔らかいだけでは縦方向へアクションを加えようとすると、


ロッドが負荷を吸収してしまい誘いが掛け難くなってしまう。


ローテンションでバイトを捉えるには、ルナキア・ソニックが適していた。

 

 


矛盾への挑戦


そこでルナキア・マグナムのネバリ強さと、


ルナキア・ソニックの繊細さを併せ持ったモデルを作ってみようと考えた。


ネバリを強くすれば繊細さは薄れ、繊細さを求めるとパワーは落ちる。


この矛盾はどんなロッドでも同じで、自分達が納得できる範囲を設定し、


そこまで近づけていく地道な作業が必要で、決して近道なんか無い。


初めにマグナム LKM78Mをベースとして、サンプル作成に取り掛かっている。


最初の時点では、ステディリトリーブだけなら使えるロッドだったが、


根本的に張りが足らず、キャロ等の使い難さに欠けたアクションであった。


張りを高める為に高弾性化を行い目標値まで近づけて行ったが、


テスターの蔵野氏からは何度もの作り直し要請を頂いていた。


 ・マグナムの曲がりも欲しいけど、絶対的なパワーと操作性が欲しい。


 ・キャロ、プラグも使える様にして欲しい。


 ・レギュラーテーパーではなく、もう少しファースト寄りとしたい。

 

 


発売時期の延期


LK822S-HTと同じく、他の完成している機種に比べ納得の行くレベルではなかった。


自分達が欲しかったロッドは最初に書いた通り、


『ライトリグ、キャロやフロートリグ、小型プラグ類全般に対応した機種』であり、


ネバリと繊細さを併せ持ったモデルである事にこだわっている。


地道に試作を重ね、やっと納得出来るモデルに仕上げるには2年以上が必要だった。


ブランクはチューブラ構造にこだわり、マグナフレックス製法で成形している。


(機種名の最後に入っているTはチューブラの意味)


バットにC・N・Tが入ったことでマグナム譲りのネバリも相まって、


このクラスでは相当強い部類のパワーを持たせることが出来たことで、


Mクラスの使用感でMHクラスのバットパワーとなり表記もMMHとした。


ガイド形状はKタイプを採用し、PEラインを主体に使え、


状況次第でモノフィラ(3-5lb)も扱い易いサイズも狙った。

 

 


最後の落とし穴


短いレングスのモデルと同じ様に、量産化が図れる限界に近い軽量化を狙っていたが、


軽くし過ぎた故に持ち重り感が悪く、モーメントの改善が必要とされた。


アクション(調子)は申し分ない域に達していたが、


リールをセットして手に持った際に縦に捌く操作をすると、


フロントヘビー(ティップが重く感じる)のバランスとなってしまっていた。


グリップサイズの変更と位置の微調整、ガイド位置の変更など、


胃がキリキリと鳴くような調整を繰り返していくと、


持ち重り感は解消され気持ちの良い振り心地を手に入れられた。

 

 


マグナム×ソニック


ルナキア・マグナムをベースに始まったロッドは、ソニックの要素も加えていき、


両方の良さを併せ持ったモデルに仕上げられたと思う。


1g以下のスーパーライトリグ等をカバーする事は不可能だが、


上記の参考タックルバランスでも書いたタックルにはベストと感じている。


他の機種とも使い分け、システムの構築には必須のモデルともなった。


ライトゲームの攻めの一手として、ぜひ一考頂きたい。


Staff Funaki

 

 

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