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ロッドメーカー天龍(テンリュウ)のブログです。新商品紹介や釣具開発の裏話、釣りコラムなどロッドの特徴を綴っています。

スワット SW1253S-MMH(Variable Master)

 

 

SWAT SW1253S-MMH   Lure : MAX 55g  Line : MAX30lb(PE 2.0) 

 

 

【荒磯ヒラスズキ対応モデル】


このモデルが活きるのは足場が高く岩場や沈み根が点在する、


荒れた磯がメーンフィールドとして設定して開発に挑んだ。


同時期にリリースするSW1163S-Mと合わせて足掛け5年の歳月を掛け、


徹底したフィールドテストを行ってきた経緯がある。


メーンテスターの倉永氏からの要望は、非常に高いハードルだった。

 

 

【ファインバランスとキャッチ率】


従来の磯ヒラロッドはティップからバットまで張りとパワーが強い事が多く、


PEラインが主流の昨今ではロッドの張りと伸び難いラインが相まって、


バイトを弾いてしまったりヒットしてもバレてしまうのが常態化していた。


そこで倉永氏からの提案は、感度、操作性、パワー、軽さの面を


バランス良くミックスさせた磯ヒラロッドが欲しいとの要望であった。


倉永氏が主戦場とする九州南部の磯は、太平洋に面したフィールドで


南方から強い風波が続いて起きるウネリがサラシを生み出している。


足場が比較的高い場所が多く、ルアーを通すコースやヒット後に


魚を誘導させるにも足場の制限が付いて回ることが多い。


そういったフィールドでは必然的にロングロッドが有効で、


無理なく安全な立ち位置からキャスト、ルアーの軌道修正、


ヒット後のファイトからランディングまでの一連の動作を行い易くなる。


ただ、ロッドは長くなるほどダルく重くなるのは否めないため、


いかにして感度、操作性、パワー、軽さのバランスをとるかが、


開発期間を長引かせた要因であった。

 

 

【難航した開発】


初期サンプルのレポートでは、柔らかくパワーが足りないとの報告だったが、


自重が軽くルアーの操作性やアキュラシー性では良かったとの事だった。


磯ヒラロッドでありがちなバイトを弾いてしまうバラシは軽減されたが、


瀬をかわす際のリフト力が足りずベリーが入りすぎる感があるとの指摘だった。


そこで調子をファースト寄りに変更し、全体的にパワーを強くした竿を試作。


レポートを待ったところ、これではパワーが強く自重も重いとの事だ。

 


(倉永氏レポートより)


 青物ロッドではなく、あくまでヒラスズキ専用ロッドのパワー設定で、


 足場の高い場所からの抜き上げは55cm(2.2kg)程度までを想定して、


 それ以上のサイズはズリ上げか浅場に誘導してキャッチします。


 そして目標設定として、12フィート半の長さで自重が270g以下、


 柔軟なティップでベリーからバットは適度な張りがあるRFアクションで、


 持ち重り感を軽減したバランスにしてみたい。

 


それから何度もサンプル作成と実釣テストを繰り返しながら、


イメージに近いバランスを求めて試行錯誤を続けていく。


他のモデルを紹介する時にも書いたが、同時期に開発を行っていたロッドで


トラウトロッドやアジングロッドでの技術を応用することによって、


軽量に仕上げてもネバリ強さを落とさないブランクを開発出来たことで、


長くダルいイメージは払拭され完成度の高いロッドに仕上がってきた。


これは『C・N・T』を用いた技術が大きく寄与している。


更にここからグリップ等のパーツ、ガイド設定の微調整を繰り返して、


納得のいくレベルに完成度を高めていった。

 

 

 

 

【ロングロッド×3ピース】


また、全長が3.75mと長いために、持ち運びが楽になるように3ピースとした。

 


ヒラスズキを狙うフィールドは急な斜面を登り降りすることが多く、


樹木や生い茂った藪の中を進む場合などでも長いロッドでは煩わしさが伴う。


今作は仕舞寸がおよそ1.3mとなるので移動時に邪魔になり難く、


遠征釣行であっても荷物を最小限のサイズに抑えることが出来るはずだ。


また、ティップカバー(XL)と、エンドベルト(L)を組み合わせる事で、


移動している時に穂先を藪の中で引っ掛ける事が少なくなり、


ロッド下部を岩に当てても傷つけてしまう事を軽減してくれる。


ちょっとした事なのだが現場でトラブルが少なくなる様にすると、


釣りのリズムが良くなり釣果に繋がってくるはずだ。

 

 

【タックルバランス】


下記はあくまでヒラスズキをメーンターゲットにした設定で、


テスト時に扱いやすい範囲のタックルバランスとなっている。


 リール:D社LT4000-LT5000、S社4000-C5000


 ライン:PEライン(1.2〜1.5号)


 リーダー:フロロカーボン(30〜35lb、1〜1.5ヒロ)


 ルアー:ミノープラグ・シンキングペンシル(18〜28g)


     バイブレーション(18〜32g)


     トップウォータープラグ(20〜28g)

 

 

 

 

(倉永氏レポートより)


自重を抑え、張りと粘りをある程度持たせ扱い易く、


魚をかけてからは柔軟に追随するティップからベリーが魚をバラさない。


まさに求めていたSWAT磯ヒラSPに近いと感じます。


製作サイドの細やかな配慮や熱意を随所に感じました。

 


ロッドに込めた思いは、アングラーに響くはず。ぜひ手に取って感じて欲しい。


Staff Funaki

 

 

 

 

 

 

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