6月25日の早朝、千葉県大原港は静かな熱気に包まれていた。
外房でトップクラスの人気を誇る遊漁船『山正丸』にて、
TENRYUのジギングロッド『ジグザム』を使っての実釣会を開催した。
長期予報では波風が有ることが想定されたが、
予報は変わり当日は波も無く穏やかな海に繰り出すことになった。
ジグザムは今年で20周年目を迎え、今春にはフルモデルチェンジとなった
ジグザム・ドラッグフォースは外房の海で鍛えられたモデルもある。
狙いは、大型のヒラマサをメインにブリやカンパチといったところで、
あいにく今期は爆釣の言葉は聞こえてきていなかったが、
一発デカいサイズが出ると船長から聞いて何かが起きるのでは?と期待していた。
そして最後に凄い光景に出会えるとは考えてもいなかった。
出船前のミーティングで、船長からは水深20mより少し浅い場所を探り、
出来るだけジグをキャストして広い範囲を探ると良いとのレクチャーがあった。
どうやらベイトサイズは小さいらしく、ややサイズを落としたジグが効果的な様だ。
濃霧の穏やかな海を進み、お目当てのポイントで釣りが始まる。
参加者の皆は、各々が自信のあるジグを沖に向かってキャストを始めた。
外房の遊漁船では、アンダーハンドキャストを推奨しており、ジグだけでなく
ペンシルベイトをはじめとしたルアーもアンダーハンドでキャストを行うが主流だ。
ジグザム ドラッグフォースは、こういった使用に対応するコンセプトを持たせてあり、
ジグを横方向にスイミングさせて誘うことに最適なアクションに仕上げている。
勿論、超大型がヒットする事も考えて、バットパワーには充分な強さも秘めている。
想定通りではあったが、穏やか過ぎる海はターゲットをタフ化させ、
なかなか思い描いたヒットとはいかず、多彩なゲストフィッシュが
アングラー達の気を紛らわせてくれていた。
そんな状況で気を抜いていると、いきなり大型がヒットすることもあり、
フォール中に喰わせた魚はラインをひとしきりスプールから引き出して逃げていき、
別の方はランディング寸前で逃したりと、ヒラマサの存在は確認出来ている。
終了間際、おもむろに船長は先ほどよりも更に浅い場所に舵をきった。
どうやら散発的だが捕食した水柱が見えたようだ。
360°見渡す限り黒い小さな影が動いており、数えきれない程のイワシが群れている。
船長から出来るだけキャストして広く探ってみて欲しいとのアナウンス。
そして、その時は来た。
前触れもなく沖で小規模のボイルが起こったと思うと、
段々と規模が大きくなり船に向かって近づいてきている。
少し高めの位置に立って見ていると、大型のヒラマサが狂ったように飽食しており、
その姿は記録級とも思えるサイズが乱舞していた。
フィールドスタッフの渕上氏にヒットすると、ジグザム ドラッグフォースの3/4がバットから曲がり、
ガチガチに締め込んだドラグを勢いよく反転させラインを引き出していく。
もう1名もヒットさせ、ラインが隣の方とクロスし船上のボルテージは最高潮に達した。
しかし、残念ながら両名ともあいにくのフックオフ。
これまで各地の海を経験してきたが、これだけのスーパーボイルは初めての体験だった。
これだから釣りにはロマンがあり、いくら通っても釣りは辞められない。
港に戻っても興奮は冷めやらず、帰りの道中もその話題は尽きなかったはずだ。
今後も、各地でイベントを開催する予定で、何か決まり次第SNS等で発表していくつもりだ。
ぜひ、ご興味のある方はご参加を頂き、天龍ロッドの真価を試して頂きたい。
Staff Funaki
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