数年前、定期的に開かれる会議の場で1つの提案事項があがった。
それはスピードスティックを再度作ってみないか?という内容だ。
スタッフMからの提案で、現代の技術を集めて作ったら面白いのでは?との事だ。
なにより本人は、当時スピードスティックを使っていた世代であり、
初めて買ったルアーロッドでもあったという。
そんな思い入れのあるロッドを、
もう一度作ってみないか?という訳だが、簡単には事が進まなかった。
まず、他の営業仲間でスピードスティックを知っているのが少なく、
企画を取り仕切るスタッフFも、
存在を知っていても現代版の完成図が湧いて来ないのも理由の1つだった。
だが開発を始めるキッカケは、ふとしたタイミングで訪れる。
そう、当時の試作ロッドが出てきた事だ。
実際にロッドを目の前にし、手に取ってみるとイメージというのは膨らむもので、
自分が当時使ったリールや、ルアーなど思い出話が飛び出してくる。
往年の名作から珍作まで、
ルアーフィッシングに初めて触れた頃の思い出は色濃く残っているものだ。
隣で聞いている平成世代にとっては、新鮮な言葉に感じられており、
段々と話の熱が熱くなってきたのを皆が感じていた。
そして改めてスピードスティックの話となり、初めてみようとなったわけだ。
しかし、ここからが本当に試練となる事を知らなかった。
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