Lunakia LK532S-ULS
Length : 5'3"(ft)
Sections : 2pcs
Lure Wt : MAX1.5g
Line : MAX 2lb
2021年10月末 (発売)
【超フィネス向けショートモデル】
既存モデルの ルナキア LK582S-LS 超フィネスを語った機種を発表しているが、
今作も同様に超フィネスを謳い近距離でのアプローチに特化してみた。
想定ではキャストする距離は5~10m程度、水深で10m以内にて、
1g以下のジグヘッド単体の操作を明確にしたい狙いがあった。
ラインは、モノフィラメント(フロロ もしくは エステル)専用とし、
PEラインの使用は想定しない特別仕様だ。
ルナキア LK582S-LS(以後ルナキアLK58)をベースに、
適度なパワーダウンを行い超軽量リグの操作性を向上させ、
ベース譲りの可変アクションに仕上げたことで徐々にバットに荷重が移行し、
最後にしっかりとバットが残る様に仕上げている。
従ってターゲットサイズを落とすこと無く、豆サイズから尺サイズまで
幅広いサイズとのファイトを楽しめるロッドとなった。
参考タックルバランス
・リール:150g以下(スプール径40mm以下を推奨)ドラグ設定(300g程)
・ライン:モノフィラ(1-2lb)、リーダー(フロロ2-4lb)
・ルアー:ジグヘッド単体(1g以下)
【Feature】
ブランク
ショートタイプのカーボンソリッドをティップに採用。
4番ガイド部分でソリッド部とチューブラ部を繋いでいる。
バット部には、C・N・Tを採用しネバリ強さを高めている。
ガイド
全てチタンフレーム、SiC-Sリング仕様。
ティップ部にはKタイプ、バットにはATタイプを採用。
グリップ
LK582S-LSと同じレングスのグリップを採用。
【開発を始めたキッカケ】
メインテスターの蔵野氏からの要望で、もっと軽量リグを明確に扱えて
ジグヘッド単体に向いたモデルが欲しいとの事だった。
ルナキアLK58やLK63といったジグヘッド単体向きのモデルが出来たことで、
使い分けでゲーム性は飛躍的に面白く深みが増した。
ただ、更に突き詰めていくとアンダー1gの世界に、
もっと鮮明さが欲しいとの要望が出てきた。
既に定評のあるルナキアLK58をベースに、より低負荷でも感度を損なわない
繊細さと適度にパワーを残したモデルの開発に取り掛かったのは、
2019年の秋(ルナキア発売の1年後)であった。
【ルナキア LK582S-LSとの違い】
ベースのLK58は、居食いと称されるティップにモタれ掛かった様な
僅かなバイトをフッキングに持ち込める様に、吐き出すまでのタイムラグを作り
フッキングまでのアドバンテージを稼げる点が評価されている。
今作のルナキアLK53は、同じ様にモタれ掛かるバイトを逃すことが無い調子だが、
ロッド自体が短くなった事もありアングラーから入力される反応速度が向上し、
LK58に比べて『掛け』の能力値が上がっている。
ソリッドティップの太さを見れば、LK58が0.8㎜に対しLK53は0.6㎜になっており、
より繊細になっている事も数値から分かる。
機種別に『掛け』と『乗せ』をプロットさせると、
LK58が乗せ重視とすれば、LK63が対局の掛け重視であるが、
LK53はその中間あたりに位置すると思って頂ければ分かり易いはずだ。
【アングラーの感性次第で個性が変わるロッド】
テスター蔵野氏からテスト時の報告を読み返してみると、
ロッドの特性が面白いことが分かってきた。
「ワンテンポ遅れてもフッキングしてくれる」と語っていたのだが、
それを瞬間的な事を時系列にすると下記の通りだ。
①繊細なティップが違和感なくリグを吸い込ませる。
②ショートソリッドなので、すぐにチューブラの張りが強い部分に負荷が掛かる。
③魚が違和感を感じて反転、フックがカンヌキ部に移動して掛かる。
おそらく①~③が起きて自動的に掛かることが起きているはずだ。
LK53は違和感を与える間まで、コンマ何秒か長く留まらせる事が出来る為、
居食いと表現されるバイトを取ることも可能になっている。
この一瞬でフッキングを入れるか、わざと反転させて掛けるか、
アングラーの感性次第で『掛け』の技も色々と変わってくる訳だ。
【PEラインの設定を入れなかった理由】
今作は、フロロカーボンとエステルの2種の使用を前提の設定だ。
PEラインは、フロロやエステルに比べ比重が低く浮力が強い傾向がある。
ジグヘッド単体での使用を考えたモデルであったため、
ライン自体の比重は軽量リグの潮馴染みの良さや、
風を受けてもリグを留めて置ける点で差が表れてくる。
また、ピンッと張らずともフロロやエステルは変化を伝えてくれる特徴もある。
近年はPEラインの比重が高いモデルも発表されてきたが、
まだ0.2号といった極細ではまだまだ発展途上といった所もあり、
現状ではフロロやエステルの方が有利と判断しての事だ。
いずれ極細のPEで、比重が変わらないタイプが開発されれば、
更に面白さが増すだろう。それまではモノフィラが有利なはずだ。
【長所と短所】
上記を読んで頂いた方ならお分かりかと思うが、
色々と特化させたことでロッドの長短はハッキリとしている。
長所
・1g以下のジグヘッド単体が扱い易い。
・軽量感と絶対感度の良さ。
・ワンテンポ遅れてもフッキング出来る。
・モノフィララインと相性が良い。
短所
・飛距離は望めず、水深10m以上は不得意。
・1.5g以上のリグは使えない。
・PEラインの使用には向いていない。
以上をご理解頂ければ、今までのタックルとは違った遊び方が増えるはずだ。
ぜひタックルのシステム、使い分けで更にコアなゲームを楽しんで頂きたい。
Staff Funaki
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