開発秘話 ヘルティック編 第3話
コンセプトは、
『 スパルタンなベイトフィネス系ロッド 』。
C・N・T素材 を使って得られるモノとして、
驚異的なネバリ強度という面だ。
一般的にフィネス系となると、
どこか弱さが目立つ場合がある。
そこで新素材を使って強いフィネス系を
作ってみようとプロジェクトは動いた。
サンプルを重ねること計7回。
最初の3回はアクション出しをメインに、
後の4回は硬さの微調整のためだ。
全機種同時に発売したかったが、
このアイテムだけ遅れて発売となってしまった。
妥協すれば簡単なのだが、
そこは竿屋としての意地みたいなもので、
とことん磨き上げたい。
そんな事をしていたら半年も遅れてしまった。
(発売を待って頂いた方、スミマセン)
最初の2本のサンプルは、
何か物足りないモノであった。
キャストするだけならOKなのだが、
ファイト時にパワーが無い。
40cm程度のバスに負けてしまう程だった。
想定では50cm程でも負けない、
強力なバットパワーが欲しかった。
同時並行でテストしていたスピニングタイプ、
MH610S-XLのパワーが凄いとレポートがあった。
そこで、このロッドをベースに、
サンプルを作ってみようとなった。
上記写真は、以前のログ『打ち合わせ』で
最終4本の絞り込みの一場面だ。
どうしても気になって、
試作サンプルを片手に
片道400kmを飛んできたキムショー氏の
熱意があった。(もちろん打合せして日帰り)
そして、擦った揉んだして出来上がった。
マイクロガイド、
全て最先端の技術を詰め込んである。
スペックだけでは計り知れないモノがある。
使った人でなければ分からない。
異端児 (HERETIC) の名を捧げるに相応しいロッドだ。