Rayz RZ53UL Twitchin' (改筆)

2012年4月11日に掲載したBlogを改筆しました。
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RZ53UL
Rayz RZ53UL Twitchin'
ホームページやカタログのコンセプト文を
読んで頂いて、まだ「?」の方も多いことだろう。
もしかすると、管理釣り場向けのソフトなロッドを
想像される方も多いかもしれない。
企画するにあたり設計者に伝えたことは、
「細く、しなやかなブランクに、ピンとした金属的な張り」
…と伝えた。
昔から釣り人が釣竿に求めることは、
「細・軽・ピン」と表現してきた。
その言葉を具現化したモノを作りたかった。

コンセプトは
『ライトウェイト専用、トゥイッチングロッド』
なぜ、ヘビーウェイト系ミノー全盛の時代に、
ライトウェイト向けなのか?
それは、名作と呼ばれるフローティングミノーに合う
ロッドが数少なくなってしまったからであった。
近年のトラウトロッド(ストリーム向け)を見ると、
5cm程度の小型ミノーでも、5gと重くなる傾向になり、
それに合わせたタックルバランスを求められてきた。
弊社製品も、硬いモデルも発表してきた経緯がある。
同シリーズ内にも、ヘビーウェイト専用として RZ56L Jerkin' を用意した。
今作において焦点を当てたのは、4~5cmクラスで
2gにも満たない フローティングミノー。
『ツインクル』や『ブラウニー』など
列記したら書ききれないほどの名作と呼ばれるミノー達。
それもフローティング系のモノを使いたかった。
開発で苦慮したのは、
『テイスト』=フィーリングを如何に表現するか…
ロッドを作るうえで重要なのは、企画する者(イメージする人)が
完成イメージを思い浮かべていないと良いモノは出来上がらない。
柔らかいとキャスティングにおいて、
ルアーのウェイトを感じやすく投げやすくなるが、
ミノープラグを躍らせるにはダルさが残る。
気持ち良くライトウェイトのプラグを操作でき、
なおかつ魚との駆け引きも楽しめるようにしたかった。
細くて…しなやかで…ピンと張りのある調子が理想。
とても曖昧であったけれども思いを伝えてみる。
そこは流石、百戦錬磨の天龍の職人である、
『細・軽・ピン』であり、イメージ通りのロッドを表現できた。
このロッドで現代のルアーを全般的にカバーするには不可能だが、
それでも良いと思っている。
昔買った、もしくは使わなくなったルアー達を掘り起こし、
もう一度使ってみるのも面白い。
釣果だけでない部分こそ、コダワってみて良いと思う。
そんな気分にさせてくれるロッドに仕上がっている。
(追記)
RZ53ULをリリースして数年が過ぎた。
今手元にあるTwichin'は発売前に作った最終プロトで、
かなり使い込みが激しく、だいぶコシが抜けてきてもいる。
だが、その若干抜けてきた感が今のフィーリングに合っていて、
2g前後の軽量プラグをブランクの『しなり』を活かして
ピンポイントへ投げ入れる感じがお気に入り。
細やかな小傷やコルクグリップの汚れなどエイジングといった面で
現場で鍛えられた道具といった感が出ていてカッコ良いと感じている。
道具は使い込んでこそ意味がある。
いつか限界を迎えて折れることもあるかもしれない。
それまで大切に使い込んでいこうと思う。

Staff Funaki
JUGEMテーマ:フィッシング

 

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